3年目 若手職員
病虫害鳥獣害対策、広報誌・HP等担当
井川に来るまで
生まれはアメリカ、育ちは横浜。移住前は、旅行会社で登山ガイドや長野の八ヶ岳で小屋番をしていました。
井川には、登山で来たのが始まりで、山道ですれ違う井川のおじちゃんたちが「にかっ」とした笑顔だったことで、いつか住んでみたいと思う場所になりました。
30歳を前に、井川への興味が忘れられず移住を決意。
夫婦で移住をしてきました。
仕事内容について
森林整備の職員として、現場と事務両方をしています。
現場は、間伐や植栽、下刈り等の森林整備が中心で、時折流木や県民の森に応援にいくことがあります。
事務は、病虫害鳥獣害対策・広報誌やHPの作成等、比較的組合の広報に近い分野を主に担当しています。
林業という仕事を選んだ理由
井川に来る前は、ガイドや小屋番として自然をフィールドにする、言わば自然を利用する仕事をしてきました。
楽しい仕事でしたが、山に人が入ると影響は0にはできませんから、これでいいのかなと疑問を感じていました。
最低限使った分は自然へ貢献したいと、「持続的な資源の循環」を目指す林業に興味を持ち、手に職つけて結婚したい、井川に住みたいという気持ちが合わさった結果、今に至ります。
林業で働いてみて
面白いです。
たしかに現場は肉体労働できつく、「あぶない」と思うこともあるにはありますが、間伐で綺麗になった林の心地よさ、下刈りの度に大きく成長している苗木たちの愛おしさは、林業でしか味わえない感覚かなと思います。
ちなみに林業では、植栽から伐採までにスパンが大体50年~60年かかります。自分が丹精こめて育てても、最終的な木材としての良し悪しは自分の代ではわからないというのが、一番面白いポイントかなと思っています。
井川森林組合で働いてみて
普通の会社に近いなと思います。
正直、映画「WOOD JOB」の世界線を覚悟して飛び込みましたが、普通のサラリーマンに近い雰囲気の先輩が多かったので、いい意味でちょっと寂しい感じはありました 。
資格取得や研修に参加することも出来ますし、仕事のことも教えてくれます。もちろん休みを取ることも出来ます。林業業界にはハードな会社も多いと聞きますが、よかったと思うことが多いですね。
これから挑戦したいこと
「持続可能な状態で、自然と人が調和している井川」を目指してみたいです。
井川だけでの問題ではありませんが、シカを筆頭に野生動物による食害は深刻です。天然林・人工林問わず幼木は大半が食害にあい、下層植生はもちろん、落ち葉まで食べつくされてしまった山もあります。
他にもナラ枯れの拡大や気候変動による災害の激甚化等、若手職員の目線からでも多くの問題に目が留まります。
それらの問題も、人が山に入って初めて気づくことができます。そういった意味で「人が自然の恵みを持続的に分けてもらえる場所」を残していくことは大事だと感じています。
夢物語りのような抱負だとは思いますが、これから組合職員として働く上での、一つのテーマとして取り組んでみたいと考えています。